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新型コロナの犠牲者数を図解し、過去のパンデミックと比較してみたら、逆境の歴史が垣間見れた
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  • 2020.03.23
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新型コロナの犠牲者数を図解し、過去のパンデミックと比較してみたら、逆境の歴史が垣間見れた

文:chopsticks

今、多くの人が新型コロナウイルスの脅威に怯えながら暮らしているが、その危険性が一体どれほどのものなのかを、正確に把握しているという人はほとんどいないのではないだろうか。

そんな中、『VISUAL CAPITALIST』は、新型コロナウイルスを含む過去のパンデミックの死者数を可視化したインフォグラフィックを公開した。

パンデミックの歴史が一目瞭然

このインフォグラフィックでは、これまで人類を襲った20のパンデミックの歴史を概観できる。球体の大きさで死者数を表しており、上部は時系列で、下部は死者数の多い順に並べてある。

パンデミック死者数の上位は下記のようになった。

1位 ペスト・黒死病(死者数2億人・1347年〜1351年)
2位 天然痘(死者数5600万人・1520年)
3位 スペインかぜ(死者数4000万人〜5000万人・1918年〜1919年)
4位 ペスト・東ローマ帝国での流行(死者数3000万人〜5000万人・541年〜542年)
5位 エイズ(死者数2500万人〜3500万人・1981年〜現在)
6位 ペスト・19世紀の中国とインドで流行(死者数1200万人・1855年)
7位 ペスト・ローマ帝国の疫病(死者数500万人・165年〜180年)
8位 ペスト・17世紀の大疫病(死者数300万人・1600年)
9位 アジアかぜ(死者数110万人・1957年〜1958年)

貿易の拡大によりパンデミックが増加

このインフォグラフィックの通り、人類は太古の昔からパンデミックに悩まされてきた。その規模が劇的に増加したのは、農耕社会へ移行し、貿易が拡大してからだ。マラリア、結核、ハンセン病、インフルエンザ、天然痘などが発生。人類が文明化し都市化が進み、より貿易が加速すると、異なる集団や動物と接触も増加するようになる。これに伴い、パンデミックが起こるようになった。

一方、近年はパンデミックによる死亡率が徐々に低下している。医療の改善とパンデミックに対する理解は私たちを命から救っているようだ。

新型コロナウイルスによる死者数は現時点で1万人ほどであり、上記の過去のパンデミック20の内、下から数えて3番目に位置している。このことに鑑みれば、新型コロナウィルスによるパンデミックは大したことがないように見えるかもしれない。

しかし、新型コロナウィルスによるパンデミックは現在も進行中であるため、今後順位がどんどん上がっていく可能性は否めない。死者数がこれ以上増えてしまわないよう、一刻も早く収束することを願うばかりだ。


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