入社以来続いたパワハラで病院にも

Photo By Shutterstock

そして、被告人質問。まずは弁護人から。

弁護人「犯行のきっかけを教えて下さい」
J被告人「裏金作りが辛くて、それでやってしまいました」
弁護人「嫌なら断れば？」
J被告人「この会社に入る前に100社くらい面接受けてやっと入れたんです。断ってクビになったら次あるのかなと」
弁護人「もし税務署に裏金作りを指摘されたらどうするつもりでした？」
J被告人「自分が作ったことにして、責任を取るつもりでした」

もしバレたのなら、正直に話せばいいと思うんだけど、センター長として責任を取るつもりでいたようで、それがストレスになっていたみたいです。

弁護人「入社以来パワハラや嫌がらせを受けていたって話ですけど、どんな内容ですか？」
J被告人「会議の日時が変更になっても教えてもらえなかったり、月に1度の懇親会に自分だけ呼ばれなかったり、“キミは高給取りだから”と言われて昇給がなかったり……」

パワハラ云々というより、かなりヤバい会社なんじゃないかという印象が。イジメですからね。

弁護人「なぜ、こんなにキャバクラに行ってたんですか？」
J被告人「職業を明かさずに悩みを打ち明けられるので」
弁護人「病院にも行ってたんですよね。先生には悩みは言ってました？」
J被告人「イジメとパワハラは話せましたけど、裏金作りは……」

多分、精神的に悩んで医者に診てもらったんでしょう。でも、裏金作りまでは言えず仕舞い。本気で打ち明けられるのがキャバクラだったようです。この後、謝罪の言葉を述べて、質問終了。