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コロナ禍で「アーティストの2人に1人が活動を諦めようと思っている」との衝撃回答。「支援を十分に受ける機会がなかった」という声も多数
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  • 2020.07.16
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コロナ禍で「アーティストの2人に1人が活動を諦めようと思っている」との衝撃回答。「支援を十分に受ける機会がなかった」という声も多数

文:神保勇揮

有名ビールブランド「バドワイザー」を展開するアンハイザー・ブッシュ・インベブ ジャパンは、全国のカルチャーに携わるアーティストを対象に、「コロナウイルスと制作に対しての意識調査」を実施した。

同調査は、2020年6月13日から15日までの間、10~40代のアーティスト200名(音楽系58名、美術系73名、文芸系53名、演劇映画系16名)を対象にインターネット調査を行ったもの。

イベント中止や収入減少に苦しむ

「アーティストとしての活動に、コロナウイルスの影響があった」と答えた人は80.5%に及んだ。

苦しさを感じた影響として、「イベントの延期・中止」が69.6%、「収入の減少」が42.9%、「練習場所の制限」が40.4%という回答となっている。

約75%のアーティストが収入減少。40%が副業を開始

また、コロナウイルスの影響によって74.2%が「収入は減った」と回答。そのうちアーティスト活動のみで生計を立てていたアーティストの40%は「副業を始めた」と回答。アーティスト活動に集中できない厳しい現状が明らかとなった。

ライブ会場・作品公開場所の提供や、経済的支援・給付金などを求める声

コロナウイルスの影響を受けて制作意欲が弱まったと回答したアーティストは36%。また、アーティスト活動を諦めようと思っている人は48%、2人に1人の割合に上っている。

加えてアーティストの77%が支援を受けておらず、61%が「支援を十分に受ける機会がなかった」と回答。どのような支援があるとよいかという問いに対しては、ライブ会場・作品公開場所の提供や、経済的支援・給付金などを求める声が上がった。

バドワイザーがアーティスト・エンタメ施設を直接支援するプロジェクトも進行中

こうした状況を受け、同社ではアーティストやライブハウス、クラブ・バーなどのエンタテインメント施設、そしてファンの三者をつなぐことで、日本のカルチャーシーンの火を灯し続け、再生を目指す支援プロジェクト「RE:CONNECT」を6月に発足。

今春実施予定だったクロスカルチャーイベント「BUDX」や広告などのマーケティング活動をキャンセルし、その予算の一部、約2000万円を寄付としてカルチャーシーンに還元し、次代のカルチャーシーンを担うアーティストたちをキュレーターとして起用するというプロジェクトだ。

7月21日の19時半からは第2弾プロジェクトとして、THE OTOGIBANASHI'Sの創設者でもあるラッパーのBIMのワンマンライブ「Bye Bye, BLITZ supported by Budweiser」(詳細や視聴URLはBIMのYouTube公式チャンネルにて発表予定)を実施。

また第3弾としては7月26日と8月16日の両日(15時~22時)に東京と京都、札幌、新潟、岡山のクラブ・ライブハウスを繋ぐDJ配信&トーク番組「Tokyo Community Radio Presents “communities” supported by Budweiser」の支援が決定している。なお、同イベントではTwitchでのDJ配信で視聴者からの投げ銭を募り、収益は配信場所として参加する地方のクラブ・ライブハウスに全額寄付を予定している。


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