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- 2020.09.10
聴覚が敏感すぎる自閉症の13歳少女、命の危機に瀕した隣人のかすかな声を聴き救助。名誉勲章が授与される
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文:ヤジマミユキ
自閉症の人の中には、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚といった感覚が過敏で、生きづらさを感じている人がいる。このような状態は「感覚過敏」と呼ばれている
そんな中、人より聴覚に敏感な1人の少女が起こした、奇跡の救出劇に感動の声が集まっている。
暗くて寒い冬の日に隣人に起きた悪夢
米国イリノイ州のハーウッド・ハイツに暮らすケイシー・ブリスレーンさん(13歳)は自閉症で、生まれつきの人より聴力が敏感だった。『Chicago Tribune』によると、ケイシーさんは蛍光灯の電球の音すら聴くことの出来たという。赤ん坊の頃は誰がトイレを流す音を聞くだけで泣き出し、彼女が家にいる時は掃除機もかけられない程だった。学校では、いつも耳を塞いでいないと耐えられず、耳栓をしていた。
A 13-year-old girl from Harwood Heights is credited with saving the life of her neighbor last winter. “I’m screaming for anybody, just anybody, 'Help me.' Kasey heard me and she came running out.” https://t.co/cAQlrJOa85
— Chicago Tribune (@chicagotribune) August 24, 2020
そんなケイシーさんと同じアパートに住むスージー・シューベルトさん(69歳)は今年1月の暗くて寒いある日、家の近くを歩いていた。すると、凍結した路面で滑って転び、駐車していた車の下に入り込んでしまった。なんとか抜け出そうとしたが、転倒のはずみでスージーさんの腕の骨は折れており、脚も捻って身動きが取れない状態だった。スージーさんは、必死の思いで「誰か助けて!」と叫び、救助を待っていた。
ちょうどその時、部屋でテレビを見ていたケイシーさんは、外から聞こえるかすかなその叫び声に気づいた。すぐに家を飛び出すと、車の下にいるスージーさんを発見。救急隊員が到着するまで、ずっとスージーさんのそばに寄り添っていた。
「スージーさんに『あなたは私の守護天使だ』と伝えたの」「ケイシーがいなかったら、私は凍死するまで外にいたでしょう」と語るスージーさん。事故の後、スージーさんは別の隣人に聞いてみたが、「あの夜は何も聞こえなかった」と言っていたそうだ。