目標は史上最年少のグランド・マスター

そして今月、タニ君はコネチカット州で行われたすべての年齢の上級プレイヤーがエントリーするトーナメントに参加。タニ君は見事優勝し、チェス・マスターの称号を得た。10歳7カ月28日という年齢は、史上28番目に若いという。

Remember Tani Adewumi, the Nigerian refugee kid I wrote about 2 years ago who won the NY State chess championship while in a homeless shelter? Now well housed (thanks to you readers!), he just won a championship and is officially a National Chess Master as a 10-yr-old 5th grader! pic.twitter.com/mbDCAGiFHb

— Nicholas Kristof (@NickKristof) May 2, 2021

タニ君は、次なる目標を「最年少のグランド・マスターになりたい、11歳か12歳でね」と『New York Times』に語った。世界チェスの最高位であるグランド・マスターの称号を得たのは、現在まで世界でも数千人に過ぎず、日本人は1人もいない。ちなみに最年少記録はロシアのセルゲイ・カヤキンの12歳7カ月だ。

この大いなる目標に向けて、タニ君は努力を続けている。競うレベルが上がるにつれ、その道のりはけっして易しいものではないだろう。天才少年のアメリカンドリームはどこまで続くのだろうか。