![知られざる日本のものづくり。各地の「宝」が一同に集まるDESIGN MUSEUM JAPAN展開催](https://assets.finders.me/uploads/news/news221109_main.jpg)
- CULTURE
- 2022.11.09
知られざる日本のものづくり。各地の「宝」が一同に集まるDESIGN MUSEUM JAPAN展開催
文:FINDERS編集部
クリエイターたちによって見出される日本のものづくり
日本各地に根付く技術を、第一線で活躍する13人のクリエイターが発信する「DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン」が11月30日(水)から12月19日(土)まで六本木の国立新美術館で開催される。入場料は無料。
本展示は2020年からNHKが制作する番組『デザインミュージアムをデザインする』をきっかけにスタートした取り組み「DESIGN MUSEUM JAPAN」の一環となるもの。長い年月をかけて日本の各地域に根付いてきたものづくりの技術や文化こそ、クリエイターたちを触発する「デザインの宝物」として着目し、世界に発信していくプロジェクトだ。
今回は12地域(岩手、山形、新潟、山梨、静岡、富山、石川、兵庫、和歌山、岡山、福岡、鹿児島)から「デザインの宝物」を発掘し、クリエイター視点の解釈によって紐解いていく。
世界で活躍するクリエイターからみた「日本の宝」
本展に参加する13人のクリエイターは、建築家やデザイナー、ゲームクリエイターなど、さまざまな分野において国内外の第一線で活躍する面々だ。彼らが各地を訪れリサーチする様子、そしてその地で見出した「デザインの宝物」が展示される。
金沢21世紀美術館などを手掛ける、建築家の西沢立衛氏が訪れたのは、1ヘクタールほどの土地の中に200を超える建物が密集する船大工の町・宿根木。産業それ自体が狭い町に〈合理的に〉根付く様から、デザインと人の意思の関係を見てとる。合わせて、西沢氏が撮影した写真や、宿根木が海を通じて各地と交流したことを示す民俗資料も展示されるということだ。
世界各地の美術館で作品を発表しているテキスタイルデザイナーの須藤玲子は、「立体的なスポーツウェア」を作ることで知られる、富山県小矢部市の世界的スポーツウェアメーカーをリサーチ。2019年のラグビーワールドカップでの日本チームの躍進に大きく貢献したとも言われるジャージーを開発した同メーカー。地元の「あんどん祭り」に使うあんどんの骨格づくりをヒントに、スポーツウェアの歴史を前進させるにまで至る革新的なウェアを誕生させた、その過程に迫る。
また、本展示は2023年以降、サンパウロ(ブラジル)、ロサンゼルス(アメリカ)、ロンドン(イギリス)での巡回展も予定している。
普段の生活に溶け込む日本の技術が、クリエイターたちの視点によって、どのように「日本の宝物」として再発見されるのか。実際に会場で見てみてはいかがだろうか。
DESIGN MUSEUM JAPAN 展 集めてつなごう 日本のデザイン
主催:NHK
【東京会場】
会期:2022年11月30日〜12月19日
会場:国立新美術館 企画展示室1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
料金:無料