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  • 2023.03.16
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グローバルなスタートアップを支援 沖縄科学技術大学院大学(OIST)

文:荒井啓仁

沖縄におけるイノベーションの拠点を目指して

沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、学部を設けずに分野の垣根を超えたさまざまな研究を行い、世界中の研究者とともに新世代の「科学」を率いる人材の育成を進めている。

こういった環境から生み出される研究成果を核に、国内外の研究開発型企業やスタートアップ、投資家、ベンチャーキャピタルと連携し、国際的に開かれた求心力の高いイノベーション拠点を目指す大学組織として「技術開発イノベーションセンター(TDIC)」が存在する。戦略的な技術開発や産学連携、技術移転、スタートアップ支援を推進し、沖縄における国際的なイノベーション拠点を形成すべく設立された。

研究シーズの事業化を支援する「POCプログラム」

研究室で生み出されたシーズの事業化の支援を目的とする、プルーフ・オブ・コンセプト・プログラム(POCプログラム)。OISTに所属する教員や研究者を対象に2015年から取り組みを実施。これまでに50を超えるプログラムが採用されており、研究開発資金、外部専門家とのマッチング、起業家育成等の研修、プロジェクト管理を支援。研究成果から社会ニーズに応える製品・サービスへの転換、技術の成熟度や価値の向上及び企業への技術移転の強化を行っている。

POCプログラムの事例として、糖の吸収を遅らせて糖尿病患者の食生活改善に役立つ「難消化米」の開発が挙げられる。POCプログラムを通して、OIST・大学病院・民間企業と共同プロジェクトを立ち上げ、技術検証を行った。また、代表的な産学連携の事例として、2022年開始のコランダム・システム・バイオロジー社との大型共同研究が挙げられる。2024年までに腸内細菌やゲノムなど多角的な解析を高度に自動化することで、疾病の予防や治療法の発見を目指す。

世界から沖縄に革新的な技術を持つ起業家を誘致

スタートアップの創出にも力を入れている。2018年から沖縄県の助成を受け「スタートアップアクセラレータープログラム」を開始。2022年までに国内外から9つのチームを採択。中でも、有機高吸収性ポリマーを取り扱う「EF Polymer株式会社」は急成長を遂げている。また、スタートアップの資金調達を支援するため、2022年5月にライフタイムベンチャーズと連携し、ファンドも設立(OIST-Lifetime Ventures Fund)。社会に大きなインパクトを与えるディープテック・ソリューションの創出を目指す。

連携企業を絶賛募集中!

OISTは今後も研究成果の社会実装、スタートアップ支援、企業との連携を進める予定だ。

OISTでは、企業の皆様と新たな協業事業分野を創ることを目的とした「イノベーション・ネットワーク@OIST(INO)」という会員制度を2021年11月から立ち上げ、40社ほどが入会し、現在も絶賛募集中。また、各種プログラムのメンターやレビュアーも募集している。

「科学は世界をより良く変えるための可能性を秘めていますが、初期段階にある技術の商業化を成功させるまでの道のりは長く、大学にとって大きな挑戦になります。TDICは常に社会変化に適応しながら、革新的な技術開発や新たな価値の創造に向けて、同じ志を持つみなさんと画期的な挑戦に取り組んでいきたいです」(技術開発イノベーションセンター 副学長 ギル・グラノットマイヤー氏)


沖縄科学技術大学院大学(OIST)

技術開発イノベーションセンター(TDIC)

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