![高速道路の冠水をたった一人で直し、街のピンチを救った無名の「ヒーロー」に胸が熱くなる](https://assets.finders.me/uploads/news/flood190329_TOP.jpg)
- GLOBAL
- 2019.03.29
高速道路の冠水をたった一人で直し、街のピンチを救った無名の「ヒーロー」に胸が熱くなる
文:岩見旦
私たちの街を危機から救ってくれるヒーロー。特撮やマンガなどフィクションで繰り返し描かれてきたが、ヒーローは確かに実在する。
私たちの目につかないところで、人知れず街を守っているのだ。
高速道路の排水口を一人でこじ開けた作業員
昨年10月31日、米国テキサス州ヒューストンは悪天候の影響で、高速道路が冠水し、通勤者に打撃を与えていた。
そこに現れたのが名もなきヒーロー。作業着姿に登場し、膝の高さまで雨水の溜まった高速道路に突入。そして、その排水口が詰まっている原因を素早く突き止め、覆いかぶさっていた草と2つのタイヤのかけらを取り除いた。
すると、排水口には渦が出来上がり、溜まった雨水はどんどん流れ出ていった。道路に座り込んだ作業員。その後、雨水が引いて道路は無事通れるようになったという。
この作業員は、道路建設を担っているジョルゲンソン・コンストラクションの保守作業員のヘンリー・アルバレスさん。
社内ルールにより禁じられているため、アルバレスさんはインタビューなどには答えていない。しかし、アルバレスさんはSNSから送られる称賛のコメントに対し、繰り返し「私は私の仕事をしただけです」と返事をしており、その優れた人格が伺える。
地元の交通局の担当者は「彼は危機的状況で仕事をした」「チームにとって幸運なことに、彼は昨日素晴らしい成果を挙げた。これからも期待している」と語った。
1600万再生を記録、絶賛コメントが殺到
この無名の作業員の動画がYouTubeに投稿されると、多く人の目に止まり、1600万再生を記録。「彼こそがヒーローだ」「本当のヒーローはマントを着ていない」「ブルーカラーがアメリカを支えている」「彼はこの仕事に見合った給料をもらってほしい」など、アルバレスさんの活躍ぶりを絶賛するコメントが殺到した。
ヒューストンの高速道路、排水口の詰まりをこじ開け、たった一人で道路の冠水を止めた人。誰も見ていないところでも、殊勲を挙げている人はたくさんいるのでしょう。人目につく場だけでなく、普段目につかない所での人知れずの努力こそ、結果に繋がるのは何でも同じ。 pic.twitter.com/pXo9VTghb4
— 岩井洋一(柔術新聞速報版) (@busujiujitsu) 2019年3月24日
ブラジリアン柔術に関する話題を扱うブログ「柔術新聞」を運営する岩井洋一さんは24日、自身のTwitterに「誰も見ていないところでも、殊勲を挙げている人はたくさんいるのでしょう。人目につく場だけでなく、普段目につかない所での人知れずの努力こそ、結果につながるのは何でも同じ」とコメントを添えて、この動画を紹介。この投稿は2万5000件を超えるリツイートを突破し、日本においても広く拡散された。
私たちの身の回りにも、きっと街のピンチを救ってくれている名もなきヒーローがいて、そのおかげで安全に過ごすことが出来ているのだろう。