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授業中に落書きばかりしていた9歳の問題児、絵の才能を開花させ人生が一変!レストランからまさかのスカウト
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  • 2019.11.15
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授業中に落書きばかりしていた9歳の問題児、絵の才能を開花させ人生が一変!レストランからまさかのスカウト

文:宮西瀬名

子どもが秘めている才能は大人の想像を遥かに超えている。しかし、その才能を開花させるためには、親や教師などのサポートが必須だ。

そんな中、イギリスの9歳の男の子が周囲の大人に支えられ、ある才能を遺憾なく発揮したと話題だ。

問題児が絵の仕事の全うするまで

英国シュロップシャー州に住むジョー・ホエール君は、授業中に落書きばかりしていて、先生から勉強に集中するよう度々叱られていた問題児だった。授業中にノートに落書きするには飽き足らず、教室内のホワイトボードにまで落書きをした。

ジョー君が絵に対して熱い情熱を抱いていることに気付いた父親のグレッグさんと母親のヴァネッサさんは、ジョー君に絵を描くことを止めさせようとせず、むしろその才能を開花できる場所を提供しようと考え、ジョー君を放課後の絵画教室に通わせた。

両親のこの判断がジョー君の人生を好転させる。絵画教室の先生はジョー君の絵に非常に魅力を感じ、次々とInstagramに作品を投稿。すると、シュールズベリーにあるレストラン「Number 4」のオーナーがその投稿を目にし、ジョー君に「店内の壁を装飾してほしい」と仕事を依頼したのだ。

これにジョー君はこの依頼に大喜びで快諾。学校終わりに連日レストランに通い、店内の大きいキャンバスにペンに走らせたジョー君は、与えられた仕事を見事に全うした。

ジョー君のInstagramアカウント「The Doodle Boy(落書き少年)」は現在約7万人のフォロワーを抱えており、今後もさまざまな依頼が寄せられるだろう。

子どもの個性を生かそう

ジョー君の父親であるグレッグさんは『Bored Panda』の取材に対し、子育てに悩む親に向け「子どもが持つ情熱や夢を理解すること。そしてそれに関連したワークショップやグループを探してあげることが大切です」とアドバイスを送っている。

学研教育総合研究所が2018年に発表した「小学生白書Web版」によると、「どのような子に育ってほしいか」という設問に、「思いやりのある子」が51.9%で最多だったが、「自分らしさ(個性)のある子」は9.9%とあまり振るわなかった。この結果を鑑みると、子どもの個人的な魅力よりも集団の中でいかに順応できるかを重視する親は少なくないように思える。

人が生きていきためにはコミュニケーションは必須スキルであり、思いやりのある子に育ってほしいと願うことは当然だ。しかし、個性を伸ばした結果、色んな人達と関わる機会が増え、思いやりを理解することもあるかもしれない。グレッグさんの言うように、子どもが何に関心を持っているのか気にかけて接することも、育児において重要なことなのだろう。


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