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- BUSINESS
- 2020.04.17
左翼と右翼、フェミと反フェミ、時代遅れとイノベーション…「ほんのちょっとの工夫」で分断の時代は超えられるはず(後編)【連載】あたらしい意識高い系をはじめよう(0)
読者のあなたが明日からできる「あたらしい意識高い系」のチャレンジとは?
―― これから読者一人ひとりが「あたらしい意識高い系」に変わっていくためには、どんな取り組みが必要になるんでしょうか?
倉本:とりあえずは、普段のしごとでも、プライベートでもいいんですが、まず身の回りで発生する「古い社会」と「あたらしい発想」とのぶつかりあいを、うまく仲裁できないかどうか考えてみるといいと思いますね。
私のクライアントの会社で、ちょっとマニア向けの小売店なんですが、長い間使ってたスタンプカードをアプリ化するっていう話が最近あったんですよね。
これ、「いまだにスタンプカード??」って思う人は使わなきゃいいだけな一方で、ずっと昔からスタンプカードを溜めていて、通販の時はシールを同封してるんですがそれも綺麗に貼り付けて…みたいなことをしてくれる「溜めてる人」は明らかに大事な顧客なので、やはり店舗の運営者からするとその仕組みを止めてしまうことになるアプリ化に抵抗感があったりしたんですよ。
こういう時に大事なのは、「古い発想」にも存在意義があるよね…ということを理解して、それをちゃんと言語化することです。
この場合、「配慮なしに強行したら大事な顧客が離れるかもしれない」というのは、それはそれで明らかに正当な懸念ですよね。そしたら、過去のスタンプをどういう比率でアプリのポイントに変えたらいいのかとか、その告知をどうやってハートフルで顧客との関係をより強化できるものにするかとか、「あたらしい意識高い系」として工夫すべきポイントが見えてきます。
その「懸念事項」さえ解決すれば、そりゃ実物のスタンプカードで財布がパンパンになってしまうよりアプリの方が便利なのは当然なんで、実際のところ誰も反対しないで変化は進むんですよ。だから、「古い社会」と「あたらしい発想」がぶつかりあってるとしたら、その「古い社会がそれに反対する理由」をちゃんと深堀りするべきなんですよね。それを解決する方法を考えさえすれば、協力しあって一緒に変化していける。
そういう「理解する」ことをしないで「遅れてる!あんな昭和なヤツらはぶっ潰してしまわなければならない!」みたいなことしか言わないから、結局押し合いへし合いになって何も変化できないまま何年もたってしまうわけですね。
みなさんが普段出会う仕事面でも、そしてプライベートでも、今の日本には「こういう課題」はありとあらゆるところにあるので、とりあえず、身の回りのその「小さな課題」について、「あたらしい意識高い系」の解決策を考えてみることからはじめてみてほしいですね。